からすみって食べたことがありますか。
からすみは、なんとなく親父の食べ物、酒のおつまみといったイメージですが、実は、日本三大珍味のひとつなんですよ。
日本三大珍味とは、唐墨(からすみ)、海鼠腸(このわた)、海胆(うに)をいいます。
からすみとは、一般的にはボラの卵巣を塩漬けして、圧搾・乾燥したものをいい、ボラの卵巣を使ったものは、とても高価ですので、さばや、サワラ、タラ等の卵巣で作られるものもあります。ちなみにボラの卵巣を使用したものは「本からすみ」と呼ばれます。
そして、この高たんぱく食品「からすみ」には、DHA(ドコサヘキサエン酸)、POA(パルミトオレイン酸)、LA(リノール酸)が含まれていて、成人病予防、コレステロールを低下、若さを保つ、記憶学習能力を高める働きがあります。
からすみ100gには約1830mgのDHAを含有しているというデータもあるから驚きです。
からすみという名前の由来は、中国の唐の墨に形が似ているということで、唐墨(からすみ)からきています。 唐の時代である昔は冷蔵手段がなく、常温保存されていたため、時間が経つと色が黒くなってしまい、見た目だけでなく色も唐墨(からすみ)に似ていたといわれています。
単なる酒のおつまみにしておくにはもったいない、グルメな食材「からすみ」。海外土産では、台湾のからすみも知られていますが、実はバリ島土産としてもオススメの「からすみ」があるので、今回ご紹介いたします。 それは、レギャンにある日本食レストラン、TAKE(竹)のからすみです。


懐かしさの漂う日本によくある居酒屋風です。
TAKE(竹)のからすみは、バリ近海で穫れた天然のセイタン(ホワイトマリン)という魚の卵巣が使われています。 TAKE(竹)の店主である岡本さんの独自製法によって、バリで浴びる太陽での天然干し、天然のバリ塩、焼酎の変わりにアラックを使って、乾燥させ過ぎない生の風味を残した食感と後味で極上の出来です。 「台湾のからすみは日本と同じ製法。しょっぱすぎる。うちところはちょっと違うよ」と岡本さん自慢の品です。からすみが完成するまで20日ほどかかるそうです。


セイタンという魚は白身魚。ここでは握りずしのネタにもされている。トロのような食感。
からすみを店内で注文すると、からすみを薄くスライスして5切れ盛り付けてくれます。
このからすみ製法が確立するまで構想2年。5年前から販売開始し、口コミでひろがり、今では某旅行会社のお土産カタログでも販売され(包装は変えて)、日本の業者への輸出の割合の方が多くなってしまいました。
からすみは一般的に「濃厚なチーズの味」がするといわれますが、ここTAKE(竹)のからすみを食べてみた感想は、「塩加減の効いた濃い酷のあるうにの燻製?」という感じでした(笑)表現下手ですいません。
からすみのスライスだけで食べると、口の中が濃くなりますので、やっぱりビールを飲みながらのおつまみにあいそうです。日本で手に入るからすみより安いし、美味しいくてオススメです。

お土産用にも販売されていますので、まずは、TAKE(竹)店内で一品、からすみを食べてみて、気に入ればお土産に買ってみられてはいかがでしょうか。 真空パックにして持って帰れます。箱の中身は、真空パックにつめられたからすみが、TAKE(竹)では2種類。100g Rp.130000(約1700円)、200g Rp.260000があります。 お店で食べると1皿(5切れ)Rp35000。日本で手に入るからすみだと100gで6000円くらいしますので、これもバリ価格ならではです。薄くスライスして食べていくと、なかなか減りませんので結構楽しめます。 写真分は、100g 13万ルピア。卵の大きさによって、100グラム分のカットが違います。

箱に書いてある賞味期限は開封後、60日以内とあるのですが、これは乾燥タイプ。
真空パックであっても常温保存のままだとやっぱり少しづつ痛んでしまいますので、美味しく保つにはうまみが逃げないよう、購入後できるだけ冷蔵庫に保存しましょう。
乾燥するにしたがって色が濃くなっていくようです。乾燥タイプは、開封後でも結構持ちます。(60日以内)
TAKE(竹)の厨房の冷蔵庫に熟成中のからすみがあれば、賞味期限は短いですが、そっちの方がオススメ。
乾燥しきってない熟成中(半生)の方が日持ちはしないけれど断然美味しいそうです。お店に行ったときにどんな状態のものがあるのか岡本さんに聞いてみましょう。
日本の居酒屋のおっちゃんという感じでとても気さくで話しやすい方ですよ。
バリ土産としてからすみをたくさん買って帰った、どうやって食べる?ということで、からすみの食べ方をいくつか簡単に紹介いたしますね。
からすみは少し塩辛いですが酷があり、パスタに混ぜたり、一品メニューのふりかけにするのがオススメです。大根の薄切りと一緒に食べると相性がよいようですよ。
- からすみの表面の薄皮をとって、薄くスライスして食べる。軽くあぶってもよいでしょう。(焼きすぎてはいけません)
- からすみをすりおろして、
- からすみパスタ
- からすみご飯
- からすみ茶漬け
グルメな方へのバリ土産に是非TAKE(竹)のからすみはいかがでしょうか。
余談ですが、バリの友人は、レストランの外からの看板をみて、TAKE(竹)を「テイク」と英語読みしていました(笑)
Jl. Pateh Jelantik, Kuta
電話 : 0361-759745, 759747 営業時間 : 11:00-24:00 (ラストオーダー23:30)
第43話 2007/4/24