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バリ島現地情報コラム・バリマニア  バリの大学の卒業式

3月25日バリ島デンパサールにあるワルマデワ大学の友人の卒業式にいってきました。 バリの大学は、ほとんどがデンパサールに集中しており、街中ということもあって、総合大学であっても大学の敷地は広くなく、各教室のある建物だけのシンプルな構えで、見た目は日本の専門学校のようです。
ですので、卒業式をするとなると、キャンパス内でスペースがありませんので、別の場所を借りて盛大に行われます。

バリの大学の卒業式

今回は、まず19日に学部だけでの卒業式がサヌールのグランドビーチのホールで行われ、25日はヌサドゥアのウェスティンホテルのホールで、大規模な全学部合同卒業式が行われました。 2回卒業式に参加しないといけなく、服装やらメイクやらで準備も大変です。
友人から聞いた話では、この大学の場合、卒業式に大学に払う費用が会場費や備品の費用等も含めて、各人1000万ルピアかかるそうで、大学の年間授業料580万ルピアからすると大きな負担です。 さらに、卒業式に着るクバヤやサロンも普段よりよい物、高いものを用意しますので、バリの場合、大学に入学は簡単ですが、実際年間授業料を払い、卒業するまで金銭面が大変なようです。 お金が続かず、途中で大学をやめる人も多いと聞きます。国立大学(ウダヤナ大学)となると、授業料、卒業費用も少し安いそうですが。
友人も笑いながら「帽子の尻尾を左から右に移動してもらうだけで1000万ルピア!」とジョークにしていました。 卒業証書を発行してあげるので、と大学側の儲けどころなのでしょう。

バリの大学の卒業式

バリの卒業式では、両親、兄弟と家族総出で参加しますので、卒業生×家族3-4名ともなり、かなりの人数になり、会場は満員御礼です。
卒業生は、22,23歳の若者が多い中、50代の年配のおじさんや、お腹の大きな妊婦、子づれの主婦なども結構な割合で見かけました。 お父さんの卒業式について来た家族、子供を抱っこしている卒業生をみかけると、日本とはちょっと違った光景で微笑ましく感じます。
卒業生の中には、唯一ウブド在住の日本人男性もいたそうです。

バリの大学の卒業式

式の内容は、始めに若い女性達の踊りがステージで行われ(バリらしい!)、校歌斉唱、インドネシア国家斉唱、学長の挨拶、オーナーの挨拶と続いた後で、中休み?で、更に若い男性のテドゥシ(傘)を使った踊りが披露されます。 そして最後に卒業証書授与が始まります。丁寧に1人づつ名前を呼ばれて壇上に上がり証書を受け取り、各教授と握手を交わし、帽子の尻尾を左から右に移動してもらいます。500人近くの卒業生がいるので時間を要します。
早くに受け取った卒業生は、ホール外にでて、家族と写真を撮ったりして、後は自由な感じになってしまいます。
バリの大学の卒業式 全員が受け取り終わりますと、次はお食事です。3ホールに分かれ、乾杯の挨拶があるわけでもなく、自由にビュッフェ料理をいただきます。 1人15万ルピアのクーポンを事前に購入し利用しますが、ウェスティンホテルのビュッフェとして、ドメスティック料金としても、インドネシア人は、普段1食15万ルピアの食事をしないので、これも贅沢な出費のようです。 ホテルビュッフェなのでたくさん食べてしまいました。
黒いマントの下には、バリ人はバリの正装クバヤを、ジャワ人もジャワスタイルクバヤを。男性はワイシャツにネクタイを着ています。 女性は、舞台メークのように濃い化粧をし、3分の1程の女性がつけまつげまでしていて、力が入っています。

バリの大学の卒業式

黒いマントをはおり、メダルを提げ、帽子をかぶって。
卒業後というと、ほとんどの卒業生がまだ就職先は未定です。 日本のように在籍中から就職活動をすることはなく、卒業してから探すそうです。
大学在籍中に、就職活動をしても会社は、「はい、内定!4月から入社」というシステムはここでは、成り立っていません。バリの会社では、4月に新入社員を入れ、新人研修を行うといったことはほぼ皆無で、ほとんどのところでは、人が必要なら募集する、中途採用がメインです。なので、募集がかかるのを待ったり、新聞や口コミで情報を入手しています。 バリでも大卒なら、就職先は給料もいいところが探せるし、職場でもキャリアアップが見込め、探すのは簡単だそうです。 バリでの就職先として、ホテルで働いている人たち(ガーデナー、ハウスキーパー等は除いて)は、ほとんど大卒で、やはり給料がよいので、ホテルで働きたいという人も多いです。

また日本では長く勤めず転職が多いのは、微妙にマイナスイメージがあるように感じますが、こちらでは、キャリアと考え重視されません。 みんな、今より給料の良い所、条件のよいところが見つかれば、あっさり転職して、ステップアップしていきます。20-30代は転職盛りで、40代までにできる限り条件の良い所へ登れるているよう、転職を繰り返しています。 特にホテル業界では、1年程で別のホテルへと転職する人の多いことに、驚くことがよくあります。

第28話 2006/3/26